Vol.17  シギやチドリの仲間(2) 2ページ
写真リスト ウズラシギ アメリカウズラシギ ヒメウズラシギ


「漁夫の利」

この言葉を初めて目にしたのは小学生の頃だった。

国語の教科書だったか、国語の辞典だったか、 どこかの本に書いてあったのを読んだのだと思う。

浜辺でシギハマグリ を食べようとしてくわえようとする。

ハマグリは、食べられまいとシギのクチバシをはさんでしまう。

そこへ通りかかった漁師が両方を捕まえてしまうと言う話だ。

当事者同士が争っているうちに、第三者が得をするという、
「たなからぼたもち」、「ひょうたんからコマ」より、もっと得することのたとえである。


「ふんふん。」と解かったような気はしたが、 好奇心おうせいな(ひねくれた)小学生だった私は思った。

ハマグリは知っている。」「食べた事もある。」

しかし、

シギって何?」

「それって、鳥なの?」、 「聞いたことないよ!?」

「サギの間違いなんじゃないの?」

「だいたい、ハマグリ が鳥のクチバシはさむか〜!」

シギを見たことのない小学生に、 シギを理解しろっていうのが無理だったのだ。

埼玉県の子供はシギを見ることが無いのだ。

(CHINO)


ウズラシギの仲間はトウネンよりも一回り大きく、 大きな群れにはなりません。(CHINO)

●ウズラシギ (Calidris acuminata

 淡水性で水田で渡りの時期に見かけます。(FUKAGAWA)

 夏羽は、オレンジ味が強く、胸の黒いボツボツ模様がはっきりして識別しやすいです。(CHINO)

 体長は21.5cm。旅鳥。

写真/夏羽
【撮影者】 M.FUKAGAWA
【データ】 1995年 5月 5日 長崎県対馬
 Nikon F3 Nikkor ED800mm F5.6 RDPII


●アメリカウズラシギ (Calidris melanotos

 ちょっと珍しいシギです。 こいつは水田と干潟とどっちでも出ますね。 (FUKAGAWA)

 胸の縦斑と白い腹の境界が明瞭。お尻の方は真っ白。(CHINO)

体長22cm。通称「アメウズ」。

写真上/幼羽
【撮影者】 M.FUKAGAWA
【データ】1990年 9月 8日 茨城県鹿島郡波崎町
 Nikon F3 Nikkor ED800mm F5.6 RVP


●ヒメウズラシギ
Calidris bairdii

 今回紹介する中では最も珍しい種類ですかね。 トウネンより大きく、横長の体型、足が短めのジミーな鳥です。(CHINO)

体長15.5cm。希な旅鳥。

写真上/幼羽
【撮影者】 N.MATSUDO
【データ】 1996年 8月26日 千葉県船橋市
 PENTAX Z-1P smcPENTAX67 M*6.7/800ED

写真下/幼羽
【撮影者】 M.FUKAGAWA
【データ】 1991年 9月 1日 茨城県鹿島郡波崎町 
 Nikon F3 Nikkor ED800mm F5.6 RVP


《2ページ目編集後記》 ウズラシギの仲間は個人的に見る回数が少ないのですが、 ウズラ、アメウズなどはコントラストの強い模様と田んぼで見るので干潟で見るシギとは違った感じがします。 ヒメウズラは1回しか見た事ありません。 (CHINO)