(スズメ目セキレイ科8種)
マキバタヒバリ | タヒバリ | マミジロタヒバリ |
あれは数年前の事。
福岡にマキバタヒバリが出たと言う情報を得たのである。
早速、珍鳥好きのJさんと週末行く事にした。
かなり詳しいピンポイントの地図をFAXでもらい情報は完璧と思われた。
しかし、当時マキバタヒバリは日本初記録であり、日本の図鑑には載っていなかったのである。
洋書は持っていたもののマキバタヒバリの英名が何pipitかわからなかったのである。
まあ、行きゃあわかるだろうと楽観的に考えていた私に不幸は訪れた。
お金をケチるために夜行バスで往復、朝から夜まで12時間だけレンタカーを借りるという
まあ鳥やにとっては、当たり前の強行軍だった。
目的の場所はすぐわかった、なんでもそこの牛糞の上に出てくるらしい。
待つ事2時間牛糞の上に鳥がきた。
「おおっ、」 しかしただのタヒバリのようだ。
何度も双眼鏡で覗く。
やっぱりただのタヒバリ。
どうみてもただのタヒバリ。
すると横でJさんが
「あれでしょ、あれ!!」 かなり興奮している。
・・・・・・・・・・・
図鑑を見てこなかった私は戸惑った。
いくらタヒバリ類の見分けが難しくてもそんなにタヒバリに似てるのか。
しかし彼女は図鑑を見てきたというのである。
本屋で立ち読みだが。(おいおいそれだけかよ)
・・・・・・・・・・・
ここは彼女の言うことを信用するしかない。
が、大事な事を思い出した。
マキバタヒバリはバンディングされて足輪がついているハズなのである。
「足輪が無かった」
私のマキバタヒバリの識別ポイントは、もはやそれしかなかった。
しかし彼女は足の色を指摘し反論した
「足が赤っぽかった。」
確かに言われればただのタヒバリはあんなに足は目立つ色はしていない。
そうなのか、これがマキバタヒバリかぁ。
そのとき、九州のタヒバリは関東で見るのより足が目立つとは知るよしも無い。
「よっし、次に出てきたら俺はシャッター押す事に専念するから」
・・・・・・3時間ほどたってまた出てきた。
私はもう識別もせずにシャッターをバシャバシャ押しまくった。
「よっし、マキバタヒバリもらったぁ。」
・・・・・・
帰って早速みんなに見れたアンド撮れたとメールで報告。
後日出来上がった写真にはタヒバリしか写っていなかったのは
言うまでも無い。
さらに・・・・
それ以降、Jさんとも縁を切った。(MATSUDO)
●マキバタヒバリ (Anthus pratensis)
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●タヒバリ (Anthus spinoletta)
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●マミジロタヒバリ (Anthus
novaeseelandiae) |