(スズメ目セキレイ科6種)
今回扱うセキレイの仲間
悪魔くん問題BIRDER版
覚えておいででしょうか、「悪魔くん問題」。 息子に「悪魔」って名前つけるのが適当か否かってもめたやつ。 鳥見業界にも似たようなことあります。親が自分の好きな鳥の種名を子供の名前に付けちゃうってやつ。ここのゲストブックでも話題になったことありましたよね。たっきーさんちは亜衣紗(あいさ)ちゃんでしたっけ。 バードウォッチャーとして有名な漫画家、岩本久則さんのお宅では、長女に鶺鴒(せきれい)ちゃんって付けようとして、役所に拒否されたそうです。 漢字が不適切だったのが主な理由で、小学校に行ったらみんなに笑われますよ、などと説得されたらしい。セキレイが地方名でケツフリとかシリフリとか(この2つは動作からきてるんだろうなぁ)、チキチン(これは鳴き声からか)などと呼ばれてるってことも不適切な理由らしい。 (ネタ本:野鳥らぷそでぃ,1981,岩本久則) 鳥見の趣味が高じてきて我が子に鳥にちなんだ名前をつけるってのは、悪魔くん問題と根っこは一緒だと思うのですが、まぁ、名前って親から子供への最初のプレゼントだし、子供が恥ずかしくなったり、変なコンプレックスになったりしないように、知恵を絞ってあげるべきでしょうねぇ。鳥の特長や習性をよく知って、そんなイメージをかぶせていくのであれば、それもアリかなと。 そんなわけで(?)、うちの長男は廉(れん)っていいますです。れんはwrenでミソサザイのことです。ちっちゃくても元気に囀るミソッチョが好きだから。したら小学校で「蓮根、蓮根、穴だらけ」って、はやされているらしい。うむむ。 長女は鈴(りん)です。すずめやすずがものように、突出した個性はなくても、いなくちゃ何だか物足りない、ごはんのような、空気のような、、、、なぁんてね。でも、幼稚園では目立つことするのが大好きらしい。はぁ。 三人目は男の子。れん、りんと来て、正直ちょっと引っ込みつかなくなって、藍(らん)と命名。後付みたいに紺色〜藍色の鳥をイメージバードにって定める、ちょっと強引。オオルリかなぁ、コルリかなぁ。大陸にはコンヒタキってのもいるぞぉ。 第四子は、まだですが、もぉ、るんしかないでしょう。 そして第五子は、ろんっ。このあがりでビンゴ完成じゃっっ。 ……、俺って悪魔……。 ちなみによく名前に使われる鳥としては、鶴、鷹、隼、ひばり、つばめ、つぐみ、かもめ、からす、鶯(うぐいす)、鵜(う)、白鳥、雁、ひよ、ひわなんかがあるらしい。鴨とか鴫とかは名前には好ましくない鳥らしいっす。 (ネタ本:漢字百話<鳥の部> 鳥・とり事典,1989,日本野鳥の会監修) (KOZONO) |
●ツメナガセキレイ (Motacilla flava) シーズンにおなかの黄色いセキレイを見たら、足をチェ〜ック。黒かったらツメナガかキガシラです。 って言っても、飛びながら鳴いてる、りゅっ、りゅって声で気づくことが多いですけど。 国内ではおおむね、数少ない旅鳥。農耕地で見かけることが多いです。 ただし、北海道では亜種キマユツメナガセキレイ(最近の文献では、この亜種を基亜種ツメナガセキレイとしているものあり)が繁殖しています。上の写真も、北海道で撮ったキマユ。このように夏羽では亜種の野外識別が可能です。 沖縄の八重山諸島では、越冬もしています。 雌や若い個体の場合は、頬の模様をチェ〜ック。眉〜頬〜顎とつながっていたらキガシラですぜ。 |
●キガシラセキレイ
(Motacilla citreola) 日本産セキレイ類の中で最も珍鳥度が高いのではないでしょうか。それを2回も見てるCHINO氏ったら。 写真のように♂は顔〜頭が黄色く、識別に問題ないでしょう。特に成鳥だとホントに「きがしら」です(写真の♂はちと若い)。 ♀や今年生まれの個体の識別に当たっては、顔の模様や白い大きな翼帯をしっかりチャックしましょう。 CHINO先生、今度、私にも見せて。 |
●イワミセキレイ
(Dendronanthus indicus) 前のページにも書いたように、尾を左右に回転させるように振る、テクニシャンなセキレイ。 模様と色、しっぽの横振りとが確認できれば、識別には大きな問題はないでしょ。 多摩湖の近くで数年続けて越冬したこともあって珍鳥というイメージが薄いのですが、そう言えば最近、あんまり、出てるって話聞かないなぁ。 福岡や島根で繁殖してたはずだけど、今もやっているのでしょうか。 とりあえず、数少ない旅鳥、冬鳥ってとこなのかな。 写真は、その、多摩湖の近くで越冬していた奴。民家の庭先にすっかり餌付いていました。 |
今回はページが少なくてごめんなさい。
しかも、更新まで間が空いてしまった。
次回は気合い入れ直して、ちゃんとやります。
次回? セキレイ第2弾タヒバリ類かなぁ。
梅雨明けってことで大型ツグミも良いなぁ。
って、まだ決まってないんかいっ!!
(KOZONO)
次はやっぱり大型ツグミでしょ。
今やらなかったら、来年の夏まで待てません。
ただ、大型ツグミの仲間は冬鳥が多いのも事実。
したら、夏鳥の大型ツグミにしましょうか?
ということで、次回は イソヒヨドリと夏のツグミの仲間の予定です。
お楽しみに〜。
(CHINO)