Vol.39 ウとウミツバメの仲間
(ミズナギドリ目ウミツバメ科7種/ペリカン目ウ科4種)

このページにある写真
カワウ ウミウ ヒメウ

カワウは私の好きな鳥の一つです。
私が無類のモノトーンフェチだからという理由も当然あるのですが、 この種が好きな理由がもう一つあります。それは…。

初めてカワウを観察した時。
そこは、コロニーで、たくさんのカワウがいました。
その中でも、一番目に付いた行動は、岩場に止まり、スクッと立ち、羽を広げている様子でした。
それはまるで…。

「そう、羽を乾かしているんだよ。」
初心者を連れてきたバードウォッチャーの先輩というのは、そりゃあもう親切で、 鳥の行動一つ一つを丁寧に説明してくれるのです。
カワウは水に潜った後、羽を乾かさないと飛べないのです。
彼らは、自分の羽を干しているのだと、その時私は教わりました。

な、なんですとー!!!!

自然に生きる野生動物というのは、警戒心の強いものではないのですか?
ゴ○ゴ13のトーゴーのように、俺の後ろに立つなとばかりに、 危険でスリリングな毎日を過ごしているのではないのですか!!!!
そ、それが、自分の羽を虫干しするなぞとは!

それは、私の野鳥観(そんなものがあったかは謎)を覆すようなショッキングな話でした。
そして、そんなのんびりとほのぼのとした行動を披露してくれるウというものが、 好きになったのでした。

それ以来、忙しい毎日を過ごしている時なぞに、ふと思うのです。

いや、分かっている。
きっと、カワウはカワウなりに大変な日々を過ごしているのであろう。
でもね。カワウになりたい。
忙しさから解放されて、羽をのんびりと広げて暮らすカワウになりたい。

と、時々本気で思ってしまうのです。

(MURASE)


●カワウ (Phalacrocorax carbo
【撮影者】M.FUKAGAWA
【データ】東京都不忍池
【コメント 】生殖羽のカワウの顔はとても華麗です。
不忍池ならば近くで観察できます。
鵜の目って良く見ると緑の宝石のようですね。


●ウミウ (Phalacrocorax filamentosus
【撮影者】M.FUKAGAWA
【データ】千葉県銚子 3月
NIKON D1 AFS500mmF4 2倍テレコン使用
1/100 (秒) F8.0 ASA200相当
【コメント 】銚子港の防波堤にはウミウが沢山並んでいます。
よく見るとカワウも混じっているそうですが、
とても良く似ているので探す気力が起きません。


●ヒメウ (Phalacrocorax pelagicus
【撮影者】Y.CHINO
【データ】千葉県銚子市銚子第三漁港
Nikon F801 Nikkor ED500mm F4P 開放 RVP
【コメント 】確かカモメを撮りに行った時だったと思います。
この港は大きくて、その真中で出たりもぐったりしている
ヒメウを見つけましたが、遠くていまいち写真には無理かと
思って撮らないでいると、いつの間にか近くに来ていて、
で,カメラを出すとまた遠くに行ってしまうという…
良くあるパターンでした。


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