ミズナギドリの仲間
外洋性が高く船に乗らないと、なかなか見ることが出来ない。 (KUBOTA) |
写真リスト
◎ナギドリと船酔いの思い出 小笠原航路では、いつも私は船底に寝転ぶただのデブと化す。船酔いのせいだ。 二回目の小笠原でも、行きは全くだめだった。 帰りは 「絶対頑張ろう!」 と思ったのも束の間、私は再び船底に寝転ぶデブとなっていた。しかし、
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『この機会を逃すと、もう南の海の鳥はしばらく見れないかもしれない・・・・・。』
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そう思った私は、体力を振り絞って
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『5分だけ探鳥しようっと』
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と考え、デッキに出た。 風に当たっていると、ちょっとは気持ち良い。 しかし、揺れる、揺れる。私は心底気持ち悪さと格闘していた。 同行していたS先輩は、
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『俺って船に酔うって気持ちが、全然わかんないんだよな〜』
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と言って、涼しい顔してどこかへ行ってしまった。 5分だけのつもりでデッキに来たので、もうすぐ帰る(戻って横になる)時間だ。 そう考えていた私のすぐ目の前を、比較的白っぽいナギドリがスーって飛んだ。 後剄に白いすじ・・・・・。 そう、それは紛れもなく オオシロハラミズナギドリだったのだ! しばらくその場で放心していたところ、先輩が戻ってきた。
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『先輩・・・・・オオシロハラミズナギドリ・・・・・見ました・・・・・』
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私は気持ち悪さを振り絞ってこう言うと、
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『まじっ?ふざけんなよ〜!!』
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と、ほんのちょっとの時間で比較的珍しいナギドリを見てしまった私に対し、先輩は本気で怒ってしまった。 私はというと、それだけですっかり満足してしまい、酔い止め薬を飲んで船底に寝転ぶ本当のデブと化したのであった。
(TAKAHASHI) |
●フルマカモメ (Fulmarus glacialis) 体色は暗色型から淡色型までバリエーションに富んでいる。日本では暗色型が多いが、アラスカの方へ行くと淡色型が優先してくる。でっぷりとしたその姿はなかなかユーモラスだ。嘴が特徴的で近くで見ると不思議な感じがする。ちょっと不細工? |
●シロハラミズナギドリ(Pterodroma hypoleuca)
小笠原航路でよく見られ、台風の後などは本州周辺海域でも記録されている。日本ではこの仲間はなかなか見るチャンスがない。さらに識別も難しくマニア向けだろう。 |
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写真左 |
写真右 |
●アナドリ(Bulweria bulwerii)
一見ウミツバメ類によく似ている。これも南方海域の海洋鳥だ。小笠原航路ではオナガミズナギドリに次いで多く観察される。羽ばたきと滑空を繰り返し、波の間に間に見え隠れする。ミズナギドリの中でも、特によく羽ばたくような気がする。台風に強いのか、はたまた落鳥しやすいのか本州近辺で飛ばされてきたという話はあまり聞かない。 |
●オナガミズナギドリ(Puffinus pacificus)
小笠原海域では最もポピュラーな種類である。小笠原航路では伊豆諸島くらいまではオオミズナギドリばかりだが、一晩寝るとそれがオナガミズナギドリに変わる。白髪頭のオオミズナギドリが、突然若返ったように頭が黒くなるみたいだ。 |
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写真左&右 |
写真中 |
次は、ミズナギドリPART2です。
一番きれいなミズナギドリの登場です。(KUBOTA)