Vol.29 ツクシガモとアイサなどの仲間

〜ツクシガモ類〜

(カモ目カモ科ツクシガモ属アイサ属など 8種)

ツクシガモ類は世界で7種生息し、日本には3種が記録されている。

ただし、かつて日本に生息していたカンムリツクシガモは、近年確実な記録がなく、環境庁のレッドデータブックでは絶滅種とされている。

いずれも美しい色彩をしており、九州地方以外ではなかなかお目にかかれないこともあってか、人気のある鳥達である。

(KUBOTA)

 

***** このページの写真リスト *****

ツクシガモ   ツクシガモ飛翔   アカツクシガモ  

*****バードウォッチャー列伝 その2 『大ちゃん』*****

学生時代、同級生の大ちゃんと二人で九州へ行った。
”九州内のみ特急乗り放題”というJRの周遊券を使っての旅であった。

足掛け2日を要して九州入リ、熊本駅で現地の先輩と合流し、最初の目的地・鹿児島県出水市
”荒崎”に向かう。有名なツルの越冬地だ。
そこでの2泊は、越冬地管理人・末野さんの”鶴見亭”に泊まった。

しかしながら、二人にその後の宿泊の予定は無かった。
どこでも寝る覚悟を決め、寝袋持参で鳥を見続ける二人であった。
ビンボー学生そのものである!

”荒崎”を後にした二人は、鳥栖でカササギをゲットし、その夜、豚骨ラーメンを食い、
JR佐世保線で”大村湾”へ向かった。その夜は途中の駅で寝ることが出来た。

翌朝、埋め立てで有名になった”諫早湾”の隣”大村湾”へツクシガモを見に行った。
首尾は上々、ツクシガモ に加えてヘラサギまでゲットし、次の目標は”今津湾”ということになった。

ここでは、クロツラヘラサギズグロカモメ などを次々追加し、何故か、カワアイサまで
(ライフリストを)増やし大満足の二人であった!

しかし、である。当然、その日のねぐらは決まっていない。

    『大ちゃん、今夜はどこで寝る?』 大ちゃんに聞いてみた。
 
    『あそこにハンバの小屋があるじゃん。そこで寝ようぜ!』
     (マジかよ?この男!!こんなきたねーとこで寝られるか!)
      大ちゃんは山男(やまおとこ)だった!

    『おれやだよ。あっちの土管の方が良いよ!』
     (一度土管で寝てみたかった私は言った)

廃屋で寝るか、土管で寝るか(超低次元で)意見は分かれた...。

今津の埋立地でさまよう学生。
寝る場所を見つけられないまま、無情にも九州の早い夕日が沈んでゆく。

仕方なく、JR肥後線で西唐津まで寝られる駅を探しに行くが、夜はどの駅も閉鎖されてしまう(泣)。
一つ手前の唐津駅で降り、長崎ちゃんぽんを食べながら相談した。

    『こうなったら、あれしかないな!』
    『...』


それは、最後の切り札”乗り放題・周遊券”の有効利用だ!
博多まで戻り、鹿児島行きの特急に乗りこむ。
午前3時過ぎ、八代で再び博多行きに乗換える。
時刻表によれば、ちょうど朝に博多に帰れる予定だ。

鈍行で九州まで行った二人にとって、
列車の座席で寝るのは、まさに朝飯前だった。

(CHINO)


●ツクシガモ (Tadorna tadorna

北九州市曽根干潟、長崎県諫早湾が有名渡来地となっている。が、有名な諫早が例の事件?で、駄目になって以来、やや東の方にも来てくれているようだ。
とはいえ関東まではなかなか来てくれない。いつも見るのは1羽から数羽のみ。大量のツクシガモの群れは未だ見たことがない。毎年渡来しているといわれる数百羽の群れを見たいなぁ。(KUBOTA)

【撮影者】 N.MATSUDO


●ツクシガモ飛翔 (Tadorna tadorna

おぉ、これぞツクシガモの群れ!それも飛んでいる!!まことに美しい姿である。いつの日にか見に行くぞ!
(KUBOTA)

【撮影者】 N.MATSUDO


●アカツクシガモ (Tadorna ferruginea

その名の通り全身赤い色をしたカモである。日本各地でほぼ毎年記録されているようだ。西の方に多い傾向がある。翼鏡がとても綺麗で飛んだ時によく目立つ。
(KUBOTA)

【撮影者】M.FUKAGAWA
【データ】
1982年1月12日 千葉県幕張埋め立て地
PENTAX MEsuper PENTAX M*300mmF4 KR
【コメント】
埋め立て地にカモの群れが降りていた、まわりには何もいない。
だからプロミナに入れて「カモの群れが降りてますよ。」と言って
千葉県支部のS氏に見せてあげた。「何これー!!」と驚いてくれた。
実は私もとっても驚いていた、降りていたのは1ダースのアカツクシだったので(^_^;)


次は、アイサの仲間その1です。

『ウミ&カワアイサ』の登場!(KUBOTA)