Vol.45 コマドリやルリビタキなどの仲間
(スズメ目ヒタキ科ツグミ亜科 コマドリ属,ルリビタキ属など8種)

写真リスト
コマドリ アカヒゲ シマゴマ
「コマドリ」

コマドリがよく見られなかったんです・・・
私はそう先輩に打ち明けました。

そこは小鳥が多いスポットで、周りの仲間が器用に双眼鏡に
小鳥をおさめ堪能しているのに、私はといえばどの小鳥も見たような見ないような・・・
バードウォッチングを始めたばかり、超初心者の私は
この時ばかりは、自分の不器用さを呪いました。

そのスポットで、一番の目玉がコマドリでした。
この鳥だけはどうしてもしっかり見たい!
ここで見ないと絶対後悔する。
そう思い、私は恥をしのんで先輩に相談したのでした。

そして、最終のチャンス。
確か池のどの辺りだったでしょうか?
そして、他に誰かがいたでしょうか?
もうそこらへんは、よく覚えていません。
とにかく、私はその先輩にコマドリがよく出るスポットに連れていってもらいました。

じっと2人で待ちました。

あっ、ほら、出たよ。

先輩は、私の肩を抱き、その方向に体の向きを合せてくれたのでした。

コマドリは、おしりを持ち上げ、ヒンカララララと、さえずっていました。
小さくて、赤くて、可愛くて、きれいで。
しっかり見れました。
しっかり見れたのですが、私はそれどころでは無くなっていました。

ドギマギしていたのです。
後輩にコマドリを見せるために、一生懸命なあまり、肩まで抱いてくれたその先輩は
私の憧れの先輩だったのでした。

コマドリは、さえずり終わると、さっと姿を消しました。
あっという間の出来事でした。

見れた?見れた?
コマドリが姿を消した後、先輩は一生懸命私に聞きました。

は、はひ。見れました。
私はそれだけ言うのがやっとでした。

そういうわけで、コマドリの想い出は、甘酸っぱい先輩との想い出と一緒になって
私の頭にインプットされたのでした。

この文章を書くにあたって、自宅で、覚えてる?と聞いたら、覚えてないという答えが返ってきました。
そうです。その先輩は私の今の夫なのでした。

(MURASE)

●コマドリ(Erithacus akahige
  日本3大鳴鳥の一つだが,「声はすれども姿は見えず」という鳥の代表格で, 姿を見るのは難しい. ところが,ベテランウォッチャーに連れて行ってもらうとあっさり見れてしまう. これが経験というものなのだろうか.
  この鳥は,亜高山の比較的標高の高い針葉樹や広葉樹の境界の森に夏鳥としてやってきます. 色は白いお腹にオレンジの背中というパターンですが, オスの方がオレンジが濃く,胸の白い部分の上端が黒くなっているのでオスメスが良く分かります. (CHINO)
【撮影者】 H. TANAKA
【データ】 1992年7月27日 長野県南佐久郡八千穂村白駒池

●アカヒゲ(Erithacus komadori
  九州より南の島々に棲む,コマドリの近縁の鳥です. 残念ながら写真はメスですが,オスのオレンジはコマドリよりも鮮やかです. 森の中で輝いて見えます. それから,オスは顔からのどにかけて黒くヒゲのようになっています(多分名前の由来).
  この学名をご覧下さい. コマドリと逆になっているのが分かりますでしょうか? 標本を取り違えて,逆になってしまったという話は生物系の間では有名な話です. (CHINO)
【撮影者】 A. FUJITA
【データ】 1998年6月1日 沖縄県国頭村大国林道
Nikon F4 Nikkor macro55mm F2.8 オート1/30 RDPII

●シマゴマ(luscinia sibilans
  小型ツグミ類の中では最も見るのが難しい鳥ではないでしょうか? 彼も,渡り途中の個体から声は聞けるのですが藪の中から出てきません. ベージュの背中,白いお腹に薄くうろこ模様があります. (CHINO)
【撮影者】 M. FUKAGAWA
【データ】 1984年5月 長崎県対馬
たぶんPentaxLXにM☆300mmF4
【コメント】 シマゴマの当たり年であちこちで鳴いてましたが、なかなかどうして見れません。暗い谷間の小川の川原にいるらしいと聞いて探していると、とことこと歩くこの個体を見つけました。残念なことに縞々がほとんどないタイプでしたが。

次は、ルリビタキオガワコマドリが登場します。

(CHINO)