Vol.20 ツバメの仲間
(スズメ目ツバメ科6種)


写真リスト
ショウドウツバメ ツバメ リュウキュウツバメ

この仲間は、スズメ・カラス(ブト・ボソ)につぐ「身近な鳥」の代表格でしょう。

町中で繁殖するし、巣の場所は一発で誰でも分かるし、巣にいるヒナも見やすいし、お気軽に観察する対象としては申し分ありません。

日本で繁殖するのは、5種で、うちリュウキュウツバメは琉球列島、ショウドウツバメは北海道でのみ繁殖します。

(SASAKI)


「私に心配をかけるツバメ達」

 関東の低地でもっとも普通に見られるのはツバメですが、 ここ30年くらいの間に山間部にいたイワツバメが低地でも繁殖するようになりました。 バードウォッチャー的には、嬉しいものですが、 ツバメとのあいだにケンカがおきないか心配になります。

しかし実際には、ツバメが商店街のアーケードみたいなところに巣を作るのに対し、 イワツバメは学校・庁舎みたいな大型コンクリート建造物に巣を作ります。

また、飛んでいる高さ(餌を取る空間)もイワツバメの方が見た感じ高いようで、 案外うまくやっているようです。

ショウドウツバメ以外の日本で繁殖するツバメの仲間は、 泥を運んで巣を作ります。 短い足で地面に降りているのを見ると、一瞬、落鳥してるのかと心配してしまいます(笑)。

ツバメの巣は上が開いた皿型イワツバメわん型で上は建物の天井とくっついていて出入り口が横にあります。
コシアカツバメはイワツの巣に長い廊下をつけた感じ。
リュウキュウはツバメに似てますが、 古巣の上に新しい巣を積み上げていくので、高さが40cm近いのもあるらしいです。

ツバメイワツはよく古巣をつかうようです(コシアカツバメは不明)。 そうすると、風通しの悪い巣を作るイワツバメの巣なんて、 年々寄生虫の巣窟になっていくんじゃないかと心配してしまいます。
ダニの卵なんて2年くらい平気で生きているみたいだし。 実際、イワツの親やその巣は寄生虫だらけだ、と何かの本に書いてありました。 そうすると、古巣のヒナは育たないんじゃないか、とまたまた心配になります(笑)。

更に、イワツコシアカツバメの巣は、 スズメやヒメアマツバメに横取りされることもよくあるらしくて、心配のタネは尽きる事がありません。

(SASAKI)

実は、もっと心配な事があります!
それは、子供がツバメの巣中華のツバメの巣 と間違えて食べてしまう事です。
すいません、それは私です。
ただの泥の固まりでした!(笑)

(CHINO)


●ショウドウツバメ (Riparia riparia

 日本では北海道に渡って来て集団繁殖する。 本州などでは渡りの時期に見る事が出来るが、狙って見られるほど多くはないか? 自分のフィールドに通わないと会えないかも。
一見イワツバメに似ているが、胸にT字型の模様があるのがポイント。
略称、”ショドツ”。(CHINO)

【撮影者】 Y.KUBOTA 【データ】 1994年10月22日 埼玉県越谷市       PENTAX Z-1P smcPENTAX F*4/600 開放AUTO


●ツバメ (Hirundo rustica

  ツバメの仲間では最もポピュラーな種類。 遠目には黒い背中と白い腹、赤い喉のパターンに見えるが、 近くで見るとブルーに光る黒であることが分かる。 人家に巣を作るのは、安全なことと、餌になる虫が多いことから。 人の住まない家には巣を作らないという話もある。(CHINO)

【撮影者】 M.MARUYAMA 【データ】 1994年 3月29日 沖縄県与那国島       Nikkon F601 SIGMA 400mm F5.6apo 開放 RDPII 【コメント】珍鳥を探していると、ツバメが道ばたで休んでいました。


●リュウキュウツバメ (Hirundo tahitica

  琉球諸島に留鳥として棲む(知らなかった^^;)。 図鑑に描いてある絵より、実物はもっとツバメに似ている。 写真に撮ろうとするが、電線にとまっているものばかりで良い写真を撮るのは難しいかも? やはり繁殖初期に行って、地面で泥を取っているのを狙うのが良いのかな。(CHINO)

【撮影者】 F.SASAKI 【データ】 1996年 9月12日 沖縄県島尻郡豊見城村       PENTAX Z-50P smcPENTAX F*5.6/600 【コメント】沖縄での写真。ついた当日、那覇からレンタサイクルで与根海岸       まで行ったが、アップダウンが激しくて+途中スコールに会って       大変な目にあった。


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(CHINO)