Vol.11  

(カエデチョウ科1種/ハタオリドリ科3種/ムクドリ科7種)
(コウライウグイス科1種/オウチュウ科2種/モリツバメ科1種)


写真リスト
スズメ イエスズメ ニュウナイスズメ

「編集者K氏のもくろみ」(年賀状シリーズその1)

年も押し迫った、ある日。
その日は、鳥仲間を呼び、ホームパーティーを開いていた。

「もうすぐ、年賀状だね〜。」
「今年、あんまりいいのないんだよな〜。」
「どこどこで撮ったやつ、あいつと重なっちゃうかなぁ?」


鳥仲間で、写真を撮る人は、毎年、鳥の写真を年賀状にしている。
昨年一年のうちでイッチャン良く撮れてる写真を使うので、
いわば、一年の鳥見の成果を発表するようなものである。

作者それぞれにこだわりがあるらしく、
「いつもゲージツ路線」とか、「いつも小鳥」というヒトもいるが、
大体は、「こんな珍鳥みたぜい〜」という写真が多い。

(もうそんな時期ね〜)と思いながら、
私は、一年前にもらったK氏の年賀状を思い出した。
そこに写っている鳥は「すずめ」だったのである。

(数ある野鳥の中から、よりによって、・・・すずめ?

そう思った私は、率直にK氏に尋ねた。
すると彼は、言った。

「それみればさー、鳥仲間が、

ああ、やつは何処にも鳥見に行けなかったのか〜。
かわいそうだから、今度珍しいのが出たら、誘ってやろう・・・。
って思わない?それを狙ったの。」

私は笑いそうになったが、まわりはナゼか妙に感心していた。

「ナールホドー・・・。」

さて、年が明け、いつものように、鳥仲間からも年賀状が届いた。
彼らの年賀状を何枚か見ているうちに、私は思った。

(はて、気のせいだろうか・・・?今年は例年より普通種が多いような・・・。)
(SIMIZU)



まずは、ハタオリドリ科の3種を紹介します。
彼らは、イネなどの種を主食にしているので、稲作・麦作地帯に分布し、
人間の生活と関わりの深い存在になっています。
(SIMIZU)


●スズメ (Passer montanus

野鳥のなかでも、最もなじみ深いスズメ。
人家周辺に生息する習性をもっているので、
逆に人家のない山深いところでは、見かけることはありません。
昔、住んでいた家では、近所の竹薮が彼らのねぐらになっていて、
夕方行くと、ほとんど公害に近いうるささでした。

【撮影者】 Y.CHINO 【データ】 1996年12月31日 北海道厚岸郡浜中町霧多布 Nikon F801S Nikkor ED500mm F4P 開放 RDP-U 【コメント】霧多布・エトピリカ村の庭先のエサ台に来ているスズメ。

●イエスズメ (Passer domesticus

日本ではめずらしいイエスズメですが、
日本・中国以外の麦作地帯ではこいつが一番ハバをきかせていて、
スズメは郊外に追いやられているとか・・・。
もし、日本にも進出してきたら、スズメ、ピンチですなあ・・・。

【撮影者】 M.FUKAGAWA 【データ】 1994年5月21日 石川県輪島市 NikonF3 ED400mmF3.5 RDP

●ニュウナイスズメ (Passer rutilans

<簡単なニュウナイスズメの作り方>
1:スズメを用意します。
2:「茶色」の部分を「赤茶色」に塗り替えます。
3:ほっぺの三日月模様(黒)をとります。
はい!ニュウナイスズメの出来上がり!

【撮影者】 M.FUKAGAWA 【データ】 6月? 栃木県奥日光戦場ヶ原 昔の写真ですね。たぶんPentaxLXでM*300mmF4と思います。 赤沼茶屋から入って少し下流の川沿いで、群れで水飲みに来ていました。

次のページでは、ムクドリ科を紹介します!(SIMIZU)