Vol.28 マシコやウソの仲間
(スズメ目アトリ科ハギマシコ属、ベニマシコ属など9種)

写真リスト
ベニマシコ ハギマシコ イスカ ウソ


「編集者C氏の感性」(年賀状シリーズその2)

私は毎年、鳥仲間から送られてくる年賀状をとても楽しみにしている。
彼らの年賀状はとてもきれいなので、別にファイルしてあり、
私専用の「写真集」みたいになっている。

そんな私は、結婚してから、彼らに一つお願いをした。
 『年賀状出すときさー。夫宛てと私宛てと2つ出して〜ん。』

実は、夫も鳥仲間だったので、連名で届いた一枚の年賀状は、
夫に横取りされ、私の「写真集」に加えられないのである。

その希望どおり、C氏はそれぞれに年賀状をくれた。

まず、夫宛ての年賀状を見る。
 (んん、まずまずの出来じゃの。)
***の写ったその年賀状に、適当な批評を下してから、
向かいに座っている夫に「はいっ」と手渡した。

(さてと。)
次に私宛ての年賀状を見たとき、思わず、私は引いてしまった。
(ぎょ!!(魚))
そこには異様なほどリアルな魚の頭部がアップで写っており、
今にも魚の生臭いニオイが漂ってきそうである。
彼は最近、釣りにもハマッているのであった。

(鳥仲間が鳥の写真を送るように、釣り仲間は魚の写真を・・・送るってこと?)
(そういやぁ、夫の会社の「ムシおたく」は蝶の写真を送ってきてたぞ!)

私は、気色ワルイ想像が膨らむのを必死で打ち消すと、
魚の年賀状の端を指でつまみ、夫の前にポイッと投げ、言った。

 『そっちのと、かえて。』
 『やじゃ。』

私の写真集には、鳥に混じって、存在感を異様に強調する魚の写真が仲間入りすることになった。

(SHIMIZU)


●ベニマシコ(Uragus sibiricus
 マシコの仲間は、鳥を見ない人にはあまりなじみがないかも知れません。 雄はきれいな赤い色になるため、バードゥオッチャーの間では これらの仲間を赤い鳥と呼んでおり、好きな人も大勢います。
 マシコの中ではこのベニマシコが最も見やすく、 雄のきれいな赤い個体を見つけると嬉しいものです。 冬の河原などに良くいます。 (CHINO)
【撮影者】 Y.CHINO 【データ】 1999年4月5日 石川県輪島市       Nikon F801 Nikkor ED500mm F4P 開放 RVP 【コメント】ベニマシコの雄は良いです。草の実を夢中になって       食べているのを、夢中で撮りました。


●ハギマシコ(Leucosticte arctoa
 冬、山地や海岸の岩場などにかなりの数で渡って来て、餌の多い畑のようなところで冬を越します。 餌台などにも大群で集まって来たりします。 黒っぽくてちょっと地味な鳥ですが、首の後ろがゴールドになってる見事な個体がいます。(CHINO)
【撮影者】 N.MATSUDO


●イスカ(Loxia curvirostra
 そうなんです。雄は赤いのですが、雌は黄色い色をしています。 なんという雌雄の分かりやすい鳥なんでしょう。 雄の鮮やかさに負けてしまうため、黄色い雌にがっかりする人もいるかも?
 イスカは、松の仲間の実(松ぼっくり)を好んで食べます。(CHINO)
【撮影者】 N.MATSUDO


●ウソ(Pyrrhula pyrrhula griseiventris
 「ヒュ〜」っという口笛のような声を出すので、いれば見つけやすい鳥です。 黒い頭と赤い首がかわいいですね。亜種で、赤い部分のもっと大きいアカウソ (Pyrrhula pyrrhula rosacea) や、もっと真っ赤なベニバラウソ (Pyrrhula pyrrhula cassinii)もいます。 真っ赤な嘘のことをベニバラウソと言う訳の分からないウォッチャーもたまにいます。 (CHINO)
【撮影者】 N.MATSUDO 【データ】 山梨県富士山


次は、珍しいマシコの仲間です。

(CHINO)